仮住まい

hirayamakunのゲーム専用blog

Hotline Miami 2  漬かって覚めてウン十時間

 更新は遅いのにアクセスが微妙に多い。GG Xrd関連で来た方が多いのだろうか。下手の妄言でガッカリさせてしまって申し訳ない。『Xrd』ですが10段を這いつくばっています。上がってもすぐ降格します。『ウル4』に逃げてみたら、PP1500から上に到達する瞬間もあった。何故か前より上手くなっている。でも、今回は違うゲームの話です。

 

 ここ最近、何をしていたかというと『Hotline Miami 2』に漬かっております。トロフィー集めとハードモードでまだまだ終わりそうにありません。
ドット+ハイエンドなエレクトロニック・ミュージック、ゴア表現、オカルトぎりぎりの破綻しまくったストーリーは、90年代後半に多かった内向的なゲームや深夜アニメを連想させ、どこか懐かしかった。ドット=古きよきゲームへの回帰という安易な考えには至らなかったところも個人的に良かった。

あまりに厳しいレベル・バランス

 死んで覚えるゲームで、無限コンティニュー+すぐにリスタートできるという現代人向けの仕様だが、『Trials』などと一緒で時間単位でトライするのだった。『2』はもともと無印のDLCとして作られていたものだったが、急遽シナリオが追加され、正当な続編となったらしい。詳しくは省くが、難易度がデタラメに上がり、中盤以降はかなり大味なバランスになっていたのは否めない。敵が密集していたり、視点移動の機能を使っても把握できない広さのマップ、銃では倒せない又は銃でしか倒せない敵がそこかしこに配置されているなど、色々挙げられるのだが、終盤のロシアン・マフィアのボスを使って進むステージは特に酷い。
基本的なプレースタイルとしては、敵の視界に一瞬だけ姿を出して、すぐに引っ込める。それを見て追いかけてくる敵を安全なところで一体ずつ撃退していくというもの。無印『MGS』の序盤ようなチキンプレーに走らざるを得ないのだが、こうでもしないとクリアは難しいステージばかりだ。

 しかし、単純に難しいだけのステージばかりではないのは評価したい。例えば記者を使うステージ。彼は武器を使うことが出来ず、敵を殺害することができない。鈍器で殴って相手を行動不能にしながら進んでいく(条件を満たすと銃器を使えるようになるが、強制ではない)。暴力ありきの世界が逆転しているこのパートは、『エイブアゴーゴー』といったOddworldのゲームを思い出させる。過剰なゴア表現、暴力描写が目立つゲームではあるが、気を遣いながらそれらを取り入れていることがわかる。害あるものを知らしめるために過剰なヴァイオレンスを用いるのは、有効な方法の一つだ。それを履き違えて、1から100まで逆説なしで暴力を描いているだけの作品も多い中、この記者のパートは一抹の良心であり、いい歳してゲームをやっている自分もホッとする。

 

意味不明だからE

 ストーリーは無印からスケールアップし、冷戦をモチーフにしたものになっている。時間軸が前後し、無印の時点から顕著だった、真偽ないまぜの演出に押されながら自分でその破綻した世界を駆けていくのは、ゲームでしか出来ないバッドトリップだ。紫を基調としたアシッドなヴィジュアルは、米国、例えば60年代のオカルト・陰謀論、サバービアな文化の陰を充分に見出せる・・・気がする。ラストの「TAKE OVER」のシナリオはぶっち切って、見たまんまラリってしまうのだが、そこからの誰もいない海辺での会話~オールディーズ風のテーマソング~核戦争を示す演出のカタルシスは凄まじい。日本で挙げるなら須田51の初期の作品にあった(それは今となっては懐かしい)、置いてけぼりにされる気持ち良さを思い出し、再確認した。
他に印象深いシーンを挙げるなら、「DEATH WISH」ラストの「なんだよ、やるなら早く...」です。

 

 自分がこのゲームをやっていて思い出したのは須田ゲーだけではない。ドット+ゴア表現とくれば、『リンダキューブ』、それも『アゲイン』がダブった。『2』をクリアした後、無意識に『リンダ』をプレーし直したが、納得できる話だ。ストーリーに関しては特に結び付けられるようなものはないが。